3月31日に、金融庁は不適切な会計処理を公表しました。
http://www.fsa.go.jp/news/24/syouken/20130329-5.html



① 架空売上及び売上原価の圧縮に関連する会計処理

A 架空売上の計上⇒実態のないコンサル契約に基づき売上計上

B 売上原価を圧縮して利益を出す⇒仕入値引の過大計上


② 貸倒引当金等の引当金の計上不足

C 代表者の関係者に対する貸付金に対して貸倒引当金を積んでいなかった

D 取引先に対して不必要な支払をし、これを債権以外の資産として計上する事で貸倒引当金を積まなかった


③ 連結子会社等における会計処理

E 棚卸資産の過大計上により、赤字回避

F 回収不能な売上債権を取り消して、再度、架空売り上げを計上する事により、支払期限を延長
(すなわち、回収不能な債権を隠ぺいし、売上債権を過大計上)




(コメント)

・ BとEについては、ボックス図を見ればわかるように、売上原価が過少となります。

売上原価


・ Cについては、代表者が関与していそうです。
オリンパス事件でわかるように、経営者不正は会社ぐるみで行われるため、発見が難しいです。


・ Dについては、「立替金」が正しい勘定科目だと思います。取引先なので、「前渡金」にしたのでしょうか。
ちなみに、「立替金」は金銭債権ですが、「前渡金」は金銭債権ではありません。
金銭債権は、(将来)金銭を受け取る事ができる債権です。
「前渡金」は、将来、(金銭ではなく)商品等の給付を受けるものであるため、金銭債権ではありません。
「立替金」は、(将来)立て替えた金銭を返してもらうので、金銭債権です。

金銭債権は、貸倒引当金を計上します。「前渡金」は、金銭債権ではないので貸倒引当金の対象外です。


・Fについては、売上請求取消、売上自体を取り消していたのでしょうか。再度、売上だけ計上し、支払期限だけを延長する会計処理を繰り返して、正常債権にしていました。

そこまでして、回収不能な売上債権を帳簿からおとさないのはどうしてなのかなと思っていたところ、売上目標達成のために、先方に無理やり販売していたようです。
先方のキャパ超えて売っていたので、先方は在庫を過剰に抱えて支払もできません。支払期日延長以外にも、ファクタリングを使用して資金を確保して、それを先方に渡して振り込ませていました。
この事例は、どうやら沖電気のようです。
http://www.oki.com/jp/ir/filing/2012/f12009.html



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